知識編   1.株式のシステム    


   2.株式発行の仕組   


株式会社は新商品の開発や設備増強等のための資金調達の手段として株式を発行します。
さらにその株式を上場することで、企業はステイタスの向上、知名度アップ、信用力の高まりなど多くのメリットを得られます。
しかも借金と違って返済する必要がありません!その対価として、投資家に対して定期的に業績の概況を報告する義務があるだけなのです。 経営者としてはこんな素晴らしいシステムを利用しない手はないですね。どんどん株式を発行して資金を手に入れて……なぁんて、残念ながらそんな都合よくはできないことはみなさんもご承知の通りです。

証券取引所で誰もが売買できる株式のことを「上場銘柄」と呼びます。上場銘柄には、第一部上場と第二部上場があり、第一部の方が格上で審査基準も厳しくなっています。現状では上場している企業は全株式会社の中で、わずか0.4%に留まっています。例えば、東京証券取引所(東証)に上場している企業は、第一部が約1600社、第二部が約550社です。
日本証券協会が運営管理するジャスダック(JASDAQ)市場などの新興市場は、中小企業・中堅企業・ベンチャー企業に力を入れている市場です。

  • 株式取引を行なう市場のことを株式市場といいますが、株式市場は「発行市場」と「流通市場」に分けられます。
    • 会社が新たに発行する株式の出資者を募集する場所が「発行市場」
    • すでに発行された株式が投資家の間で売買される場所が「流通市場」です。
  • 取引には『取引所取引』と『店頭売買取引』の2つの方法があります。
    • 証券取引所で行なう取引を『取引所取引』といいます。株式の売買はすべて証券会社を通して行なわれます。
      • 個人の投資家が直接、取引所で売買することは出来ませんので、証券会社に委託して行なうことになります。
    •  『店頭売買取引』は取引所に上場されていない株式を売買する市場のことで、 個々の証券会社が注文を出し合って取引する相対(あいたい)方式で行われます。
株式は売買の際に区別しやすくするために、銘柄名と証券コードが割り当てられています。
株式には種類があり、発行される株式によって、与えられる株主の権利は異なります。

株式の種類には……

  1. 普通株式 (ほとんどの株式は普通株式)
    • 株主に与えられる権利に一切限定がない株式。業績が悪化時には配当などを受けられない。
  2. 優先株式
    • 普通株式に比べて配当や会社の保有する資産に対する所有権を優先的に受け取れる。企業にとっては、投資家に有利な条件を提示することで資金調達がしやすくなる一方、配当コストがかかるというデメリットもあるため、業績回復後には普通株式に転換されるのが一般的。 株主の希望により普通株へ転換できる(=転換株式)
  3. 後配株
    • 普通株より遅れて配当などを受取る株式で、主に経営者や発起人に対して発行される。会社に充分な利益が上ってない場合、普通株主の利益を損なわずに資金を調達する方法として考案された

 

   株式公開を決めた企業の株価は一体どのようにして決まるのでしょうか?  【新規公開株/IPO   


証券取引所の審査を通過し、株式の公開が決まると、その企業は公募増資による新株発行を行ったり、または創業者らの保有する株式を売りに出すことで株式を一般公開することになります。
この時に売り出される価格が『公募価格』あるいは『売出価格』と呼ばれるもので、現在では『ブックビルディング方式』で決められるのが主流になっています。

  • ブックビルディング(需要積み上げ)方式
    • 主幹事証券会社があらかじめ設定した価格の上限と下限(仮条件)の範囲内で、購入希望者は需要(希望する株数と値段)を申告します。その結果を踏まえて、公募価格が決まります。
      公募価格は、相場環境がよい時(相場全体が上昇している時)には仮条件の上限に近い価格で決まることが多く、相場環境がよくない時(相場全体が低迷している時)には下限に近い価格で決まりやすい、という傾向があります。

さて、こうして株価は決定され、上場されることになります。株式市場に上場して初めて売買成立時についた値段を、初値と呼びます。
相場環境がよい時には、新規公開株の初値が売出価格よりかなり高くつくことが多いので、新規公開株(IPO)投資は比較的成功する確率の高い投資法だと言われる所以です。もちろん、逆に相場環境が悪い時には、初値が公募価格・売出価格を下回ることも少なくありません。

ところで新規公開株は他の銘柄とは異なる動きをする傾向があり、上場直後は浮動株数が少ないために荒っぽい動きをしがちです。つまり大商いに繋がる可能性(もちろん大損の可能性も)があるのですが、その人気は長続きしないようです。ほとんどの銘柄が上場後1〜3週間のうちに最高値をつけて、その後は値下がりに転じる傾向があります。中には初値が最高値となり、その後は下げ続けるという銘柄も少なくありません。
そのため、新規公開株を公募価格で買った投資家の大半は、人気が高いうち(株価が公募価格よりはるかに高い値段をつけた時)に売って利益を確保してしまいます。その一方で、抽選に外れて公募価格で買えなかった投資家が、上場後の値上がり益を得ようとして初値で買おうと待ち構えているため、さらに場荒れしやすいのですね。

新規公開株で成功するためには、新規公開株を公募価格で手に入れることに限ります。
そのためには、証券会社から新規公開株の情報を集め、まめに抽選に申し込むことです。抽選に当たって新規公開株を手に入れたら、上場後の高値で確実に利食いをしましょう。

   3.株式売買の税金   


株式投資に欠かせない損失(経費)として、売買手数料、スリッページと共に忘れてはならないのが税金です。
株式売買に関して発生する税金は次の二種類です。

キャピタル・ゲインに対する税金

1年間分の「売却益」と「売却損」を合算して、20万円を超える利益が生じた場合には確定申告をしなければなりません。
納税額は売却益の20%にもなります。高っ!!

   売却益=売却代金-{購入代金+購入手数料(税込)-売却手数料(税込)}

取引明細を自分で作って確定申告しなければなりません(「一般口座」の場合)ので、株を「いつ」「いくら」で買い、「いつ」「いくら」で売り、手数料が「いくら」かを控えておきましょう。
申告の際には、株式を買ったときの証明書(売買報告書など)が必要になりますので、大切に保管し ておいてください。
※扶養家族の方が儲けすぎると扶養家族から除かれますのでご注意を。

「特定口座」の方は取引明細に以下の項目で確認できます
聞き慣れない課税に驚かれた方もいることでしょう。私もそうでしたから。
譲渡益税とは、株取引によって儲かった場合(譲渡)にかかる税金のことです。
譲渡益は、取得総額(手数料と消費税含む)を取得株数で割った1株当たりの「平均取得単価(端数切り上げ)」に売却株数をかけた「取得価額」を求め、それを売却総額から引いた額となります。
3〜5営業日目に所得税と住民税に区分けされて出金項目に表示されます。
なお、後日の売却取引で譲渡が生じた場合には、売却日から3〜5営業日目に還付金(所得税・住民税)として返還されますよ。

  • 取得総額÷取得株数=平均取得単価
          •  平均取得単価×売却株数=取得価額
                •  売却総額−取得価額=譲渡益
                          • 譲渡益×20%=譲渡益税

例:取得総額100万円÷取得株数1000株=平均取得単価1000円×売却株数1000株=取得価額100万円   売却総額110万円−取得価額100万円=譲渡益10万円

譲渡益課税の軽減税率(確定申告が必要)
従来26%だった譲渡益に対する税率が、平成20年12月末までの特例措置として10%(所得税7%・地方税3%)となります。また、平成21年以降は20%(所得税15%・住民税5%)となる予定です。

インカム・ゲインに対する税金

株式の配当金に対する税金(配当課税)は、総合課税(源泉徴収20%)です。 総合課税とは、色々な所得を総合して計算する課税方法です。
1銘柄あたり年10万円以下の配当収入の場合は申告不要で、住民税も非課税です。
源泉徴収とは源泉税の一部を前払いする形であり、配当金を受取る時点で差し引かれる課税方法と取ります。(払いすぎや不足分は確定申告で清算)

権利が確定すると「配当支払通知書」が信託銀行を通して送られてきますので、郵便局で換金することになりますが、その際に額面(10万円を超える場合)から20%が天引きされます。

「めんどくせっ!」  そんなあなたには朗報です!
「特定口座」+「源泉徴収あり」を利用すると、証券会社が納税事務を代行してくれるので、確定申告をしなくて済みます。素晴らしい!
ですが、その代わりに税金の払い過ぎが起きる場合もあります。
例えば、春に100万円を儲けて税金を20万円払ったとします。ところが秋には100万円の損をしてしまった!としたら、税金は支払う必要がありませんね。
こういう場合には確定申告をしなければ戻ってきませんので、お忘れなく!


こちらは【かんたん、やさしい、初歩しょほ 『 株 』 投資でミリオネア入門】です。
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